ふくもこアート 福満 智子様
街中で目にすることが増えたチョークアート。最近では店舗やイベントの看板など定番用途の枠に囚われず活躍の範囲も広がりをみせているとか。
今回ご紹介する福満様は川越市を中心に首都圏でチョークアートの看板制作、教室運営、イベント出店、メディア出演など多方面で活動されているチョークアートアーティストです。福満様はこれまで3回(※1) 誠勝をご利用いただき、チョークアート作品のデータ化をさせていただきました。広告代理店の営業職からチョークアートの世界に転身した福満様の想い、活動について伺いました。
※1・・・2023年6月時点
「知られていないから」を解決したい 変わらない想い
チョークアートをはじめたキッカケは?
福満様:大学を卒業してから広告代理店で営業職をしていたのですが、そのときに私が絵を描くことが好きだと知っていた上司から「結婚式のウェルカムボードを描いて欲しい」と頼まれました。大切な一日に飾る絵だから、しっかりしたものを描きたい…と考えていたときに、以前耳にしてていたチョークアートを思い出して描いたことがキッカケです。
私がはじめたチョークアートは、オイルパステルと指を使って描く、オーストラリア発祥の現代アート。油絵とはまた違った発色の豊かさと、立体感がとても魅力的でした。
そこから本格的に勉強を始めるようになり、少しずつご依頼数が増えて今に至っています。
チョークアートを本業にしようと思った理由は?
福満様: 自分らしい方法で「お店を知るキッカケを提供したい」「お店の役に立ちたい」という想いから広告代理店を退職して、チョークアートの世界に飛び込みました。
この想いは広告代理店を志すようになった学生時代から変わっていません。
学生時代にアルバイトをしていた洋食店が、閉店してしまったんです。
料理も美味しかったしお店の雰囲気もいい…リピーターも多いのになんで潰れちゃったんだろう、と考えたときに一番思い当たったのが「立地が悪く知られていなかった」でした。
そのときすごく寂しい気持ちになって「良い店なのに”知られていない”という理由だけでお店が閉店してしまうのは本当に残念だし、もったいないな」と思ったんです。
私は閉店してしまった洋食店と同じく、知られていないがために売り上げが伸びないお店を救いたくて「広く多くの人に知ってもらえる仕事をして、お店に貢献しよう」という想いと共に、大学卒業後は広告代理店へ就職しました。
その後、広告代理店で働き、たくさんの方と出会い経験を積んでいくうちに、自分らしいやり方で世の中の人たちにお店を知ってもらえるキッカケを作りたいと思うようになりました。そのタイミングで触れていた世界がチョークアートでした。
数ある選択肢の中でチョークアートを選んだ理由は、チョークアートそのものが商業用アートだからという点もありますね。
私は「自分の作品を描きたい」というよりも「お店の役に立ちたい!」という想いが強いので、商業用アートであるチョークアートと方向性も合っていると思えました。
なので、私が今行っているチョークアートは、ツールが広告から切り替わっただけというイメージですね。
福満さまは様々な活動をされていますね
福満様:はい、今は看板制作以外にペット画 などの個人依頼や、チョークアート教室の運営、地域のイベント出店もおこなっています。また「黒板アート」や「ウィンドウアート」など、チョークアート以外の商業用アートにも力を入れています。
最近ではおかげ様でテレビ番組の背景制作 や、ショッピングモールなど商業施設でのライブアート (※2)のご依頼もいただけるようになりました。
それらの活動を通して、チョークアートに触れてもらえる機会を増やし、興味をもってもらえたら嬉しいです!
※2 ライブアート・・・イベント会場など、その場で作品を描くパフォーマンスのこと
作品制作において大切にしていることは?
福満様:「お客様の求めていることや想いをしっかり聞き、カタチにすること」
テイストや方向性、自分の絵に何を求めているのか…
いかに沢山の情報をヒアリングができるかで、お客様からの満足度も大きく変わります。
その点は、広告業で培った営業経験が活かされていると思います!
ご要望や用途に合わせて作品をデータ化する
誠勝をご利用いただいたキッカケは?
福満様:これまで3回利用させていただいてますが、1回目の利用は納品先のお客様から「データでもらえませんか?」とご要望をいただいたことがキッカケでした。
誠勝さんを利用する前は、自分の作品をコンビニでスキャンしたこともありましたが、コンビニのスキャナーは店舗によって色味も変わってしまいますし、画質も良いとは言えないものでした。
お客様に長くご利用いただく作品だからこそ、本格的なスキャナーでデータ化する必要があると思いました。
そんな矢先に誠勝さんをウェブ検索で見つけて、問い合わせをしたんです。アート作品のスキャンに対応いただける企業は他にもありましたが、アートに特化している点が決め手でしたね。
デ―タ化した作品データの品質はいかがでしたか?
福満様:アート専用スキャナーだとクオリティも全然違いますね!
チョークアートならではの色味や質感も再現できていた点にはビックリしました。
屋外看板や大きなモノにプリントするためのデータ化となると、高精細なだけでなく、質感の正確さも求められるから、やはり専門のスキャナーであることは重要でしたね。
納品データも背景透過など「これ、できますか?」といった相談にもすぐ確認・対応してくれた点もありがたかったです。
これまでご利用いただいた作品について教えて頂けますか?
福満様:これまでの3回利用させていただきました。
1回目は幼稚園のバス に用いた作品です。
手描きのイラストをバスにプリントしたのですが、必要なデータの解像度が高かったことと、より手描きに近い状態でプリントしたかったので依頼しました。私としても思い入れのある作品です。
納品先:「伊奈はなぞの幼稚園(学校法人戸井田学園) 」
2回目はフラワーアレンジメント教室の屋外看板です。
木材に描くチョークアート看板は基本室内向きなので、データ化して屋外用の板にプリントしました。
少しでも長く使用してもらいたいので、劣化を防ぐ最適なカタチをご提案しました。データ化しておくことで、一番良い状態で繰り返し使っていただけるのは私としても嬉しく思います。
納品先:フラワーカルチャー教室「マリエット」
3回目は商業施設の周年記念に描かせていただいた作品です。
この作品はバッチや旗などのグッズ展開もされるということで、スキャンを依頼しました。
納品先:「UNICUS南古谷 」
活躍の場が広がるチョークアート
今後の活動について教えてください
福満様:最近はチョークアートそのものの認知が広がってきていて、商業施設や外部での活動も増えてきました。
商業施設 では、チョークアートを使ったイベント開催やライブアートをやっています。
とくにライブアートは制作の過程を楽しんで頂けるだけでなく、施設の景色にも変化が生まれ、完成した作品をお客様が見に来るリピートにも繋がるんです。
これからも色々なことに挑戦しながら、当初から大切にしている「集客」という視点で、活動の幅をもっと広げていきたいです。
新たにチャレンジしたいことはありますか?
福満様:これまではご依頼いただいた作品を描いていましたが、実は最近になって「自分の作品を描いてみたい」と思えるようになりました。
2023年からは展覧会への出展にもチャレンジしていて、私個人の作品としての活動も広めていきたいです。
最近はSNSでチョークアートや絵画を見る機会も多いと思いますが、現物を見てもらう機会も増やせたらと思っています。
あと、チョークアートや絵画も原画だと手が出すにはハードルも高くなりがちなので、「この作品、良いな」と思ってくれた人が気軽に手してもらえるように複製印刷して販売する形も検討しています。
今後はお客様からご依頼いただいた作品だけでなく、私の作品のデ―タ化としても利用させてもらえたらと思っています!
<福満智子>
店舗看板やウェルカムボード、ペット画、ガラスアートなどを制作しているチョークアーティスト。 広告代理店に勤めていた時にチョークアートと出会い、MCAのプロ資格を取得し、2017年に「ふくもこアート」を開業。イベント出店、チョークアート教室、テレビ番組の背景画制作など活躍の場を広げながら、色鮮やかで美しく立体的な表現もできるチョークアートの魅力を伝えている。
【公式サイト】https://29moko.com/
【Instagram】https://www.instagram.com/29moko/
【Twitter】https://twitter.com/29moko_chalk