お客様インタビュー Vol.10 株式会社キトー様

80年以上変わらぬモノを、変わらぬ気持ちで ~国内No.1のホイストメーカーが初めてスキャン代行を利用した理由~

株式会社キトー様は、国内60%、北米でも40%という圧倒的なシェアを誇る創業86年のホイストメーカー。その信頼性と品質から同社製品は業種や国境を越え、製造業をはじめとした『重いものを持ち上げ、運び、固定する』ありとあらゆる場面で活用されています。


その長い歴史の節目で製作され大切に保存されてきたのが、今回誠勝が電子化した記念誌『KITO The Global Leader In Hoist Manufacturing 1932-2012(80周年誌)』『鬼頭美代志小伝 運鈍根で五十年 キトー創業50周年記念編纂(50周年誌)』そして『株式会社鬼頭製作所 30年のあゆみ(30周年誌)』の三冊です。

同資料と電子化を巡るいきさつについて、株式会社キトー コーポレート・コミュニケーション部 主任 高木有恒様に伺いました。

創業者の言葉で綴られる歴史

Q, 今回電子化した3冊について教えていただけますか。

高木様:

50周年誌と80周年誌はいわゆる社史で、会社の歴史を創業から綴っているものです。30周年誌だけは社長や創業に携わったメンバーに当時のことをインタビューするような構成になっており、『あの時どうだったか』と社長や社員の口から昔を振り返る目的で作られました。

キトー様の製品

キトーの製品は、創業時から基本構造は変わらないものの、様々な改良を重ね発展させてきました。自動車、電気製品のように新製品を次々と出すのではなく、基本形をよりユーザーニーズにマッチした製品へと熟成させています。また、弊社の製品は、内製化率が高いのが特徴です。多くの同業者が外部から部品を仕入れ、それらを社内で組み立てていますが、当社は、部品一つ一つまで自社で手掛けています。故に完成した製品品質に責任を持ち、自信を持ってユーザーにお届けすることが可能となる訳です。そうした体制も創業から変わりません。周年誌にはそんなキトーがどうやって発展し、世の中に認められてきたのかが細かく書かれています。中にはここにしか載っていない情報もありますね。

Q, それぞれ何冊ほど現存しているのですか?

藤平様:

80周年誌は6年前に作られたということもあって比較的残っているのですが、50周年誌は山梨の本社、東京にそれぞれ何冊ずつというレベルなので、大切に保管しています。30周年誌にいたっては、本社にある1冊しか確認できていません。製作されたのも1960年代ですのでかなり痛んでいました。

電子化・テキスト化したキトー様の周年誌

80周年誌(写真左)と50周年誌(写真右)。キトーの歴史は日本ものづくりの歴史そのものと言える。

紙に感じていた“不便さ“

Q, なぜ、周年誌を電子化しようと思ったのでしょうか?

高木様:

広報として外部から会社の歴史、特に創業時どういうことがあったのか等を取材される機会があります。その際、社史を参照したり先方へ見せたりするのですが、これまでは紙の原本を一ページずつめくって該当箇所を探し、対応していました。ただ古い社史ほど状態が良く無いので取り扱いに苦慮しますし、何より数百ページあるものですので不便でしたから、PC上で気軽に見られるようにしたい、という声が社内からも出てきまして。今回電子化することにしました。

Q, これまで資料を電子化したことはありましたか?

高木様:

普段から社内でPDF化の実施はしていたのですが、実は外部の業者にお願いしたことはなく、電子化についても詳しくは知りませんでした。誠勝さんにお願いする前はもっと高額だろうと考えていましたし、多くの業者さんが出しているように『破壊スキャン』が普通なのだろうと思っていました。

30年史

実際にスキャンした30周年誌の表紙画像

納得のデータ品質・精度

Q, 誠勝にご依頼いただくまでのいきさつと、選んだ決め手を教えてください。

高木様:

最初は80年誌と50年誌の電子化を検討しており、まずインターネットでPDF化してくれる業者を探しました。

数の少ない冊子を壊したくはなかったんですが、他のスキャン代行を見ると裁断して、というのが多くて。そんな中非破壊で電子化していただけるというのは大きかったですね。値段も当初思っていたより低かったので、他の業者さんには問い合わせず、そのままお願いすることにしました。

Q, 今回は電子化に加え、OCR処理もご依頼いただいています。

高木様:

OCR処理は今回一番の目的でした。やはり広報として対応する際、文書内の検索機能を使って目当ての箇所を見つけることが出来れば非常に便利だと考えていたので。

高木様①

OCR処理をこれまで自社内で実施したことはありません。
ただ、こちらは誠勝さんに詳しく説明いただき、精度が完璧ではなくても検索用途であれば十分とのお話を受け、自動認識OCRを依頼させていただきました

Q, ありがとうございます。その後、追加で30年誌の方もご依頼いただいたのですね。

高木様:

80年誌と50年誌の電子化データを山梨の本社に送った際、『こういう書籍もあるんだけど、裁断せずそのままの状態で電子化出来ないか』と連絡を受けまして。一つ目の依頼が終わったタイミングで30年誌の方をお願いしました。

誠勝さんの担当の方には、最初の打ち合わせから書籍の受け取り、原本の返却でも毎回弊社まで来ていただいていたので、その時も郵送はせず直接受け取っていただきました。

Q, データ納品から1年経ちますが、使い心地はいかがですか?

高木様:

問題無く検索出来ますね。例えば創業した地名を入力して該当箇所を見つける、という使い方をしたりするのですが、これまで特に間違った箇所などはありませんでした。OCR処理については一番安いプランを利用させていただきましたが、結果的に良かったと思っています。

伝えたいのは“創業時の気持ち”

Q, 具体的にデータはどのように活用されていますか。

高木様:

例えば外部の方に弊社について記事を書いていただくことがあるのですが、『記事でこういうこと書いてあるけど、合ってるのかな?』という風に内容が正確か確認する目的で使うことがあります。ここまで多いと誌面の全てを把握しきれないので…(笑)

高木様②

Q, 創業時を参照することが多いのですね。

高木様:

単なる事実関係よりは、当時世間の状況がどうだったから社員はこう考えたというような『創業時の気持ち』について求められることも多いですね。そしてそういった古く細かい情報は周年誌にしか掲載されていません。


弊社の製品は非常に耐久性が高いのが強みで、一度導入すると使い方にもよりますが10年以上使い続けられることも多々あります。この高い品質への信頼は創業時から受け継がれてきたものです。

周年誌の情報は、そうした気持ちの部分をお伝えする貴重な広報資料として活用しています。