機密文書の廃棄方法を解説!セキュリティや環境に配慮した方法とは?

機密文書を廃棄する方法とは?

オフィスに保管されている機密文書、皆さんの会社ではどのように廃棄されていますか?一般的なオフィスでよく導入されているのは「シュレッダー」ですが、他にもいくつか処分方法があります。

それぞれの文書廃棄の方法について、その概要とメリットとデメリットを解説しましょう

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機密文書とは?

機密文書

機密文書とは、「社内外に公開されることが適切ではない情報が記載された文書」を指します。「社内外」というのがポイントで、必ずしも社内であれば見られて構わないという訳ではありません。人事評価シートや戦略上の重要なレポート等がイメージしやすいでしょう。

「機密文書」は法律用語では無いため『明確にコレが対象』という定義はありません。しかしいずれにしても「漏洩すれば重大な損害、損失、信用の失墜を招く」という点は変わりません。

機密文書は次の3種類に分けることが出来ます。

  • 極秘文書:最も厳重に取り扱いされる必要のある文書で、会社経営に直結する情報が対象(極秘プロジェクト、M&A情報など)。
  • 秘文書:特定の部署や関係者にのみアクセスが可能な文書(人事情報、重要な契約書など)
  • 社外秘文書:社内での共有は許されるが社外はNGな文書(議事録、顧客情報、企画書類等)

繰り返しですが、これらは企業によってそれぞれ対象となる文書が異なります。但しいずれも不用意に扱ってはいけないため、取り扱いには注意が必要です。

機密文書が漏洩するリスク

PCを眺める女性

では、こうした機密文書が漏洩するとどうなるのでしょうか。

まず、情報漏洩による企業イメージや信頼性の悪化が挙げられます。よくニュースになるのは個人情報の大規模な漏洩ですが、実は「商品の卸価格の流出」など、個人情報以外にも機密情報の漏洩は頻繁に発生しています。こうした事案が発生すれば企業イメージの低下は免れず、徹底した社内調査や広報での謝罪、場合によっては取引停止や損害賠償等も考慮しなければなりません

また意外と知られていないのが競合他社への流出。例えば退社した元従業員が、社内の企画書や商品情報を競合他社である転職先へ持ち出すといった事例は、日本のみならず世界中で見られています。

このように、機密文書の管理を徹底することはコンプライアンスだけでなく経営上も極めて重要であり、その処分方法についても適切な方法を選ぶ必要があります。

機密文書廃棄のポイントは?

機密文書を廃棄する方法は以下で紹介しますが、その前にポイントとなる項目をいくつか解説したいと思います。

環境に優しい(再生紙に出来る)かどうか

機密文書は「紙」なので再生紙としてのリサイクルが可能です。しかし方法によっては二酸化炭素やダイオキシンといった物質を排出してしまうことになり、企業のサステナビリティ活動やCSRの観点からはあまり望ましいと言えません。処理後のフローについても確認することが必要です。

コストやリソースに見合っているか

処理にかかる費用はいわゆる「ピンキリ」で、機械を一台買えば済むレベルから数十万円以上掛かる場合もあり、一概に予算感を掴むことは出来ません。

文書の数量が多ければ多いほどコストや人手が必要のは間違いありませんが、実際に導入する前にサービスについて比較することで大幅に抑えられるケースもあります。業者へ依頼する場合は複数者へ相見積もりを取ることが重要です。その上で費用が今回の目的に適っているか考えましょう。

セキュリティは問題ないか

『廃棄なんだからセキュリティは万全に決まってるでしょ?』と思うかも知れませんが、廃棄したから機密情報が完全に抹消された、とはなりません。方法によっては処理後でも復元が可能ですし、業者に外注する場合でも、文書を預けた後の漏洩リスクは0ではありません

特に業者へ依頼する場合は認証資格(プライバシーマーク、ISO27001など)が一つの目安になります。

機密文書を廃棄する方法

では、機密文書を廃棄するにはどのような方法があるのでしょうか。代表的な方法は以下の3つです。

シュレッダー

裁断された文書

冒頭でも述べた通り、恐らく最も一般的な方法がシュレッダー。機密文書を細かく刻むことで、外部に漏洩するリスクを軽減することができます。

メリットとしては、導入が安価で必要な時・必要な分だけ使用することが出来ることが挙げられます。反面、廃棄する文書が大量にあると非常に長い時間がかかってしまうこと、その間人的リソースが割かれてしまう点がデメリット。また一部にはホチキスの針やクリップが混在していることも考えられ、これらを都度外す作業も必要です。さらに言えば、細かく裁断したとしても悪意のある人物が“破片を繋ぎ合わせて”文書を再現することも不可能ではなく、完全な文書の消滅には至りません

廃棄する機密文書が大量で人手を使いたくない場合は別途、専用の業者(いわゆる出張シュレッダーサービス)へ依頼することを検討しても良いでしょう。しかしこれはかなりの高額になる上、オフィスが地方にある場合は対応すらしてもらえない恐れもあります。

焼却処理

焼却処理

焼却処理とは、機密文書を熱で燃やす処理方法のことです。高温で燃やすため、紙の文書以外にも保管に使っていたクリアファイル、更には磁気テープやCD、DVDなどもまとめて処分することが出来ます。この手段であれば文書の繋ぎ合わせは物理的に不可能となり、セキュリティ上の懸念も払拭することが出来ます。

デメリットとしては、焼却によって二酸化炭素や酸化物質、ダイオキシンなどの排出物が発生し、環境へ悪影響を及ぼしてしまうことが挙げられます。またこの方法は基本的に社内で行うことが現実的ではなく、基本的には専門の業者へ依頼し工場で処分する流れになりますが、工場への配送中にはセキュリティリスクが発生します。厳密には実際に処理が行われる瞬間に立ち会わなければなりません。

溶解処理

溶解処理

溶解処理とは、パルパーと呼ばれる特殊な機械で機密文書を溶かす処理方法のことです。

パルパーでは紙を酸化剤やアルカリなどの薬剤で処理し、液体状にして処分します。当然復元は不可能で、これまで紹介した方法の中では最もセキュリティリスクの低い文書廃棄と言えます。また元々パルパーは紙から繊維を取り出し、再生紙やトイレットペーパーを製紙する際に用いられるもの。つまり溶解された機密文書は再生紙としてリサイクルされるのです。

デメリットとしては、焼却処理同様専用の業者へ依頼する必要があること、また業者によってはクリップやクリアファイルが混在していると受け付けてくれないことが挙げられます。処分は工場で行われますから、運搬中のセキュリティリスクがあることも留意しなければなりません。

電子化からお願いできる溶解処理サービス

スキャン代行サービス「そのままスキャン」では機密文書の溶解処理サービスも承っております。

通常、溶解処理業者は処理作業のみ対応しています。しかし10年以上に渡って電子化サービスを展開してきた「そのままスキャン」なら、処分前の電子化作業から溶解処理まで丸投げOK。溶解処理ではクリアファイル等が混ざっているとそのまま処分出来ないケースもありますが、電子化時に全ての文書を目視でチェックするため、事前の仕分けも不要です。

10種類以上の業務用スキャナーを所有しているため資料の種類も問わず、混在していても問題ありません。プライバシーマーク所持だからセキュリティ面でもご安心いただけます

溶解処理単体でのご依頼も可能!機密文書の電子化やその後の溶解処理にお困りの方はお気軽にご相談ください。

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機密文書の廃棄は適切な方法を選ぼう

機密文書の廃棄について、それぞれの方法とそのメリット・デメリットを解説しました。

機密文書の廃棄は、企業や団体が秘密保持を守るために重要な作業と言えます。シュレッダー、焼却処理、溶解処理など様々な方法がありますが、機密文書の状態によって適切な処理方法は異なりますし、現代では環境に配慮した処理方法を選ぶことが求められます。機密文書の廃棄に関しては、法令や規則に適合しつつ慎重に検討を重ね、分からない場合は無理せず業者へ聞いてみることをお勧めします。